オーディオブックのために描いた作品を手にする柿田さん(左から2人目)ら

 【宇都宮】難病の「表皮水疱(すいほう)症」への理解を広げようと、市内のアーティストらが創作を通した支援活動を続けている。昨年、インターネットを通じて資金を募るクラウドファンディング(CF)を活用して絵本を制作。作品や売り上げの一部を患者団体に寄付するなどの活動に取り組んだ。現在も新たにオーディオブックを作るため、CFで協力を呼び掛けている。

 表皮水疱症は、外部からのわずかな刺激や摩擦で皮膚や粘膜にただれや水疱が生じる難病で根本的な治療法は確立されていない。患者やその家族でつくるNPO法人「表皮水疱症友の会DebRA Japan」(事務局・札幌市)によると、国内の患者数は推定で2千~3千人という。

 取り組みの中心は、この難病を患う姉がいる峰1丁目の画家、柿田育海(かきたいくみ)さん(27)。柿田さんは作家名「umi.(うみ)」として活動しており、難病の患者たちのために何かできることはないかと考え、昨年6月、知人らの協力を得て絵本を制作。支援を継続するため、今回のオーディオブック制作を決めた。

 オーディオブックは耳で聴く本のこと。視覚に障害がある人でも楽しめるほか、表皮水疱症の患者には本を触れずにページをめくれない人もいるため、企画した。内容は宮沢賢治(みやざわけんじ)の「銀河鉄道の夜」に着想を得たオリジナルストーリー。アナウンサーや作家、声優らとともに制作しており、柿田さんはオーディオブックの装丁と付属するポストカード向けにアクリル画の作品を描き下ろした。

 柿田さんは「作品を一人でも多くの人に届けたい。難病への理解や支援を広げられたら」と話している。支援はウェブサイト(https://kibidango.com/project/1063/action/8052)で、12日まで受け付けている。