「偶然」で片付けてしまいたくない出会いがあった。5月の学童野球・ガスワンカップ栃木選手権大会。決勝に勝ち残った小山市の旭町学童と間々田中央学童のコーチに懐かしい顔を見つけた。旭町は飯原大策(いいはらだいさく)さん、間々田中央は中道修弘(なかみちのぶひろ)さんだ。

 かつて2人は県立強豪校で主力を担った高校球児。1999年の夏、彼らの球児としての「最後の日」を取材したのが私だった。

 共に2年からチームの主力として活躍。小山高のエース飯原さんは、ピンチになっても動じない粘りの投球が記憶に残っている。一方、中道さんは宇南高の主砲だった。3年では主将としてもチームをまとめ上げたが、印象的なのは2年時の荒削りながら、のびのびとプレーする姿だ。

 表彰式を終えた彼らと言葉を交わすと、たちまち昔話に花が咲いた。20年前の記事を、今も覚えてくれていたことは本当にありがたかった。

 現在、飯原さんの息子の寛大(かんた)君は投手兼外野手、中道さんの息子の櫂吏(かいり)君は外野手で5年生ながらチームの主力を担う。そして白球を追う姿は少しずつ父親たちの勇姿と重なり始めている。