卓球の練習をする小学2年生の早矢香さん(手前)

 ロンドン五輪卓球女子団体メンバーとして、日本卓球史上初の銀メダルを獲得した平野早矢香(ひらのさやか)さん(34)。父司(つかさ)さん(63)と母美恵(みえ)さん(59)に子育てを振り返ってもらった。

平野司さん
平野美恵さん

 

美恵さん 早矢香は3人きょうだいの長女です。小さい頃から活発で、1歳前には歩き始めました。もう少し大きくなると、ジグソーパズルが大好きに。仕事の都合でよく私の両親に預けていましたが、早矢香はおじいちゃんとどちらが早くパズルを完成させられるか競争していました。

司さん 外遊びも好きで友達とめんこをやったり、自転車に乗ったりして動き回っていました。人見知りせず誰とでも仲良く遊んでいましたね。

日本卓球界をリードしてきた平野早矢香さん

美恵さん 私たち夫婦も学生時代から卓球をやっていて、よく練習や試合に連れて行きましたが、子どもたちに卓球をやらせようとは思っていませんでした。

 たまたま知り合いの先生にお会いし、子どもの卓球クラブがあることを知りました。本人も「行ってみたい」と言うので、5歳で鹿沼市の華卓会に通い始めました。ラリーの練習をするようになると、私たちと同じことをできることが楽しかったのか、夢中になりました。先生から「素振りをすると強くなる」と言われると、自宅に帰ってからも素振りしていましたね。

司さん 当時の県内はさまざまな地域に子ども向けクラブがあり、全国大会での入賞は当たり前というくらい活発でした。競争し合う環境のおかげか、全国で活躍する選手がたくさん出たのかもしれません。早矢香も小学1年生で初めて全国大会に出場し、翌年には全国2位になりました。その頃から「全国でも戦えるのかも」と意識し始めましたね。

美恵さん 小学4年生になると、全国優勝した地元出身の同級生杉田早苗(すぎたさなえ)さんに勝てなくなってしまいました。子どもながらに悔しかったようで、彼女が強豪・四天王寺中(大阪市)への入学が決まると、声を掛けていただいた仙台育英学園秀光中(仙台市)に行くと言い出しました。

司さん 全国から優秀な選手が集まってくるので代表に選ばれない可能性だってあります。初めは「まだ早い」と反対しました。でも早矢香は「それでもいい。このままだと早苗ちゃんに勝てない」と。本人の意思を尊重することにしました。