【小山】市は28日、市議会議員説明会を開き、台風19号関連の災害復旧、被災者支援、災害対策強化などを含む一般会計補正予算案を提示し、事業費ベースで15億2400万円を専決処分することを明らかにした。市が歳出する一般財源は4億7200万円で、財源は前年度の繰越金を充てる。

 このうち今回の水害で河川があふれた大行寺の豊穂川、押切・中里の杣井木(そまいき)川の緊急排水対策として2億1千万円を計上。来年8月末までに高性能の排水ポンプ車2台を購入するほか、調整池の整備、台風が頻発する9~10月には川岸に大型土のう、水のうを設置する。

 購入する排水ポンプ車は、国土交通省利根川上流河川事務所が保有する排水能力毎分30立方メートルと同等の性能で、1台7千万円。両河川が同時にあふれた今回を想定して2台購入する。市によると、県も含めて県内で同レベルの排水ポンプ車を所有している自治体はない。市は県にも導入を働き掛ける方針。

 豊穂川流域では思川合流点の上流に貯留容量3万立方メートルの調整池が2027年度までに造られる。この用地の掘削を前倒しして仮調整池とするほか、渋井の旧文化の森も掘削して仮調整池とする。

 杣井木川には県の事業で貯留容量約16万立方メートルの調整池整備計画があり、26年度完成を見込んでいる。市は用地買収の済んだところから掘削を前倒しして仮調整池を造成するよう県に働き掛け、来年8月までに一定の容量確保を目指す。

 両河川とも15年の関東・東北豪雨で氾濫し、大規模な改修、排水対策事業を実施しているさなかに今回の水害が起きた。全ての事業が終了するのは豊穂川で10年後、杣井木川で6年後となる見通し。温暖化の影響で毎年のように大型台風が日本に上陸するようになり、即効性のある対策が迫られていた。