初会合終了後、報道陣の取材に応じる雪崩事故遺族で委員の(右から)奥さん、毛塚さん、佐藤さん=25日午後、県総合文化センター

 「事故後、初めて率直な議論ができたと思う」。高校登山の安全対策を巡り、県と県教委が共同設置した「高校生の登山のあり方等に関する検討委員会」の初会合が開かれた25日、委員として参加した那須雪崩事故の遺族は、実現に1年以上を要した議論の場の手応えを語った。ただ、この日は主に遺族側からの問題提起にとどまり、高校山岳部の必要性や意義を問い直す本格的な議論は次回以降に持ち越された。

 遺族弁護団が、遺族や知事部局も交えた安全対策の協議を県教委に申し入れたのは2018年7月。それから1年余りがたち開催されたこの日の初会合で、出席した遺族3人は、それぞれ事前に準備した文書を基に意見を述べた。

 亡くなった大田原高山岳部員の奥公輝(おくまさき)さん=当時(16)=の父勝(まさる)さん(48)は高校山岳部の「特殊性」を指摘。同部の第3顧問だった毛塚優甫(けつかゆうすけ)さん=当時(29)=の父辰幸(たつゆき)さん(67)は「生徒も教員も命を落とす危険性があるのに、学校はなぜ山岳部を設置し続けるのか」と疑問を口にした。同校山岳部員だった佐藤宏祐(さとうこうすけ)さん=当時(16)=の父政充(まさみつ)さん(50)は「山岳部顧問は教員でなければならないのか」などと訴えた。