店内の復旧作業を進める「麺屋ようすけ」店主の田辺さん

店内の復旧作業を進める「麺屋ようすけ」店主の田辺さん

店内の復旧作業を進める「麺屋ようすけ」店主の田辺さん 店内の復旧作業を進める「麺屋ようすけ」店主の田辺さん

 【佐野】台風19号は、佐野ラーメンの人気店にも甚大な被害を与えた。水や土砂が流れ込み、100万円を超える高価な冷蔵庫や、特注の調理道具が水没した店も。台風が直撃した12日は3連休初日だったため事前に大量の食材も発注しており、「チャーシューだけで損害額は50万円」との声も上がる。それでも「営業再開を求めるお客さんの声に応えたい」と、前向きに復旧作業を進めている。

 店内に有名人のサイン色紙が並び、人気店として知られる田島町の「麺屋ようすけ」。秋山川の水が流れ込んだ店内は床上約70センチまで浸水し、20万~100万円ほどの冷蔵庫7台や調理器具が水没。連休前に準備した50万円分のチャーシューも廃棄し、損害額は計約2千万円に上るという。

 調理場などの修繕に時間を要するため、営業再開は11月末になる見込み。店主の田辺庸介(たなべようすけ)さん(38)は「こんなに休んだことはない。長期休業でお客さんが離れる不安はある」と胸中を明かしつつも、「ツイッターにたくさんの応援が来ている。早く再開して応援に応えたい」と前を向いた。

 免鳥町の「日向屋」も床上に浸水した。店主の飯塚則明(いいづかのりあき)さん(40)は「飲食業だから、衛生面に一番気を使う」と店内の障子や座布団などを新調し、店内も消毒した。24日に仕込みを一気に済ませ、25日の営業再開を予定しているといい、「早くお客さんの顔が見たい」と笑う。

 一方、大橋町の「絹屋」は16日に営業を再開。高価なずんどうが流されたほか、食器洗浄機の一部が故障し、業務の負担は増大しているものの、店主の土沢英雄(つちざわひでお)さん(48)は「仕事ができる喜びを感じる。お客さんからの『頑張って』という声もありがたい」と話していた。