学生が作った昼食を食べる園児

 【宇都宮】台風19号で被害を受けた西原町の認定みどりこども園が23日、宇都宮共和大長坂キャンパス(下荒針町)で約1週間ぶりに保育を再開した。園舎が損傷し復旧が難航しているが、子どもたちにいち早く保育環境を提供したいと、同大卒業生で同園の保育士が母校に呼び掛けた。キャンパスにはこの日、再会を喜ぶ園児や保育士の姿があった。

 同園は13日以降、職員や保護者、関係者が復旧作業に取り組んでいるが被害が大きく、今後の防災も考慮し建て替えることになった。仮園を建て、来春の再開を目指している。

 園児203人のうち、市立保育園などに受け入れが決まった子どももいたが、約100人が自宅待機を余儀なくされていた。同大学の須賀英之(すかひでゆき)学長は「卒業生の声に応えたい」と園児の受け入れを決めた。市保育課によると、来週を目途に全員の受け入れ先が確保できるよう準備を進めているという。

 この日は満3~6歳の園児約100人が同キャンパスに「登園」。同大学子ども生活学部の学生が園児とグラウンドで外遊びを楽しんだほか、宇都宮短期大食物栄養学科の学生が昼食を振る舞い、園児たちをもてなした。

 年長高森俐慶(たかもりりちか)ちゃん(6)は「久々に外で遊べたし、友達に会えたのでうれしかった。ご飯は特にひじきがおいしかった」と笑顔を見せた。

 園を運営する岩本学園の岩本眞砂枝(いわもとまさえ)理事長(70)は「『安心して来てほしい』と(大学関係者らに)迎えてもらい、支えになった。今日は子どもたちが伸び伸び過ごす姿が見られて一安心」と園児の時間を過ごしていた。