避難所の片付けを手伝う消防団員ら

 【小山】台風19号の被災者5世帯14人が避難していた寒川小体育館が22日、授業への影響を考慮し避難所を閉鎖した。このうち3世帯7人は近くの中里集会所に移り、2世帯7人はまだ被災の爪痕が残る自宅に戻った。避難所を移る人も自宅に帰った人も、元の暮らしに戻る見通しは立っていない。

 同校体育館は今回の水害で市内に残った唯一の避難所だった。この日は地元自治会や消防団、市職員らが避難所の引っ越しを手伝った。白鴎大生で構成する大学生消防団の5人も参加し、朝から体育館の片付けや荷物の搬出に追われた。

 寒川地区では永野川支流の杣井木(そまいき)川が氾濫し、押切と中里の35棟が浸水被害に遭った。このうち床上浸水は27棟。4年前の関東・東北豪雨では78棟が浸水被害に遭った。

 押切の自宅が床上浸水した男性(46)は、同校体育館から中里集会所に移った。台風19号が通過した12日は地元の消防団員として昼すぎから夜通し河川の見回りを続け、13日午後5時ごろに自宅へ戻ると膝下ぐらいまで床上浸水していたという。

 4年前の水害で畳や家財道具を全て外に出し、床をフローリングに変えるなどリフォームしたばかりだった。「もう2回目だし。どうしていいか分からない。家を建て替える余裕はない」と男性は言う。今の望みを尋ねると「せめて壊れたボイラーが使えるようになるぐらいの支援がほしい」と話していた。