映画「叫び声」の一場面(大田原愚豚舎提供)

 【大田原】市内を拠点に活動する映画制作集団「大田原愚豚舎(ぐとんしゃ)」の新作長編映画「叫び声」が、28日から都内で開かれる国内最大の映画の祭典「第32回東京国際映画祭」日本映画スプラッシュ部門にノミネートされた。渡辺紘文(わたなべひろぶみ)監督(37)=紫塚3丁目=自身が主人公の豚飼いの男を演じ、弟の雄司(ゆうじ)さん(34)が音楽監督を務めている。渡辺監督は「豚の鳴き声に人間の孤独や人生への嘆きを投影しながら制作した」と話している。

 渡辺監督の6作目の長編映画で、同映画祭には5作品連続の出品。31日と11月2日に、TOHOシネマズ六本木ヒルズで上映される。

 作品は、豚飼いの男が一人黙々と豚舎で働く姿を75分間のモノクロ映像でつづっている。セリフは極力抑え、音の多くを占めるのは豚の叫ぶような鳴き声や荒々しい鼻息。音をあえて無加工のままで使い、「豚の生き物としての生々しさ」を色濃く表現している。

 主な撮影期間は2016年3~4月。養豚場のシーンは埼玉県内で、田園風景や民家の場面は市内でも撮影された。