大麦は世界最古の穀物の一つと言われ、およそ1万年ほど前に西アジアから中央アジアにかけて栽培されていたという。日本には小麦よりも早く伝わり、奈良時代には日本各地に広まった▼本県は全国でも有数の麦の産地で収穫量は全国4位。その中でもビールの原料などになる二条大麦は長く日本一の収穫量を誇っていたが、残念ながら2018年産は僅差で佐賀県に抜かれ2位だった。二条大麦にはもち性大麦といった種類もある▼県は昨年、消費者の健康志向の高まりなどに応えるため、県オリジナル品種の食用のもち性大麦「もち絹香(きぬか)」を開発した。麦飯というと食味でコメより劣るイメージがあったが、今、優れた健康食品として注目されている▼コメよりタンパク質やビタミンを多く含み、特に水溶性食物繊維の一種であるβ-グルカンは、食後の血糖値の急上昇を抑え、コレステロールの低下などが期待できる▼先日、宇都宮市内でもち絹香の誕生記念セミナーがあり、県農政部の担当職員は「品種改良を重ねて、炊いた後に褐色になりにくく、独特の臭いもないものにした」と胸を張った▼終了後、大麦を使った料理、食品の試食会があり、コメにもち絹香を加えた麦飯を食べた。プチプチとした食感で見た目も味も良い。新しい栃木の味を多くの人に知ってもらいたい。