華やかな舞台も、それを支える裏方の存在は欠かせない。惜しくも独立リーグ日本一を逃した栃木ゴールデンブレーブス(GB)だが、県民の心を十分に躍らせてくれた。躍進を裏方の先頭で支えたのが、チーム統括管理部長の佐藤(さとう)レナン勇(いさむ)さん(35)だ▼白鴎大野球部では主砲として、後にプロ入りする飯原誉士(いいはらやすし)、高谷裕亮(たかやひろあき)両選手らと黄金期を築いた。在学中に母国ブラジル代表として国際大会に出場し、世界最強といわれたキューバとの対戦では本塁打も放った▼社会人では選手、監督として活躍。大学コーチも経験した。そして栃木GB入りしたのが2年前。業務はマネジャーだった▼道具管理、球場整備、打撃投手…。華々しい球歴とは対照的な地味な仕事だが「どんな形でも野球に携わりたい」と、第二の故郷である小山に腰を据えた。大学、社会人時代の経験から、マネジャーが良ければチームも良くなる、との思いもある▼部長に就いた今季から後輩マネジャー指導のほかチーム編成にも当たる。有望選手発掘のため県内の高校などを巡回。スカウトする地元選手に、自分がなし得なかったプロ入りの夢を託す▼日本一決定戦と同時期、県内でも台風19号により甚大な被害が発生した。「被災者を励ましたい」と佐藤さん。シーズン中と同じ勢いで被災地を元気づけてほしい。