「活動写真の面白さにあふれた作品になった」と話す周防監督

映画「カツベン」の一場面(©2019「カツベン!」製作委員会)

「活動写真の面白さにあふれた作品になった」と話す周防監督 映画「カツベン」の一場面(©2019「カツベン!」製作委員会)

 「Shall weダンス?」などで日本アカデミー賞作品賞や監督賞を受賞した周防正行(すおまさゆき)監督(62)の新作映画「カツベン!」が完成し、12月13日から全国公開される。サイレント(無声)映画全盛の大正期、個性豊かな語りで観客を魅了した活動弁士を主人公にしたエンターテイメント作品。全国47都道府県をキャンペーン中の周防監督に、新作の手応えや映画にかける思いなどを聞いた。

 -「舞妓(まいこ)はレディ」以来、5年ぶりとなる作品の仕上がりはどうですか。

 「自分の映画を客観的に見るのは難しく、お客さんに喜んでもらえるか、うまく判断できません。今回は活動写真の面白さにあふれた映画にしたいと考え、アクションや笑いのシーンを撮りました。完成した映画を見ても楽しさが崩れることはなく、満足のいく作品です」

 -大正から昭和初期に活躍した活動弁士をテーマにしています。

 「学生時代に無声映画をたくさん見ましたが、当時はサイレントで見るのが正しい見方だと思っていました。落語や講談、浄瑠璃など伝統的な語り芸をバックボーンとする活動弁士は日本独自で、欧米には存在しません。日本人がこんな方法で映画を楽しんでいたことを、映画監督の僕が世界中に知らせたいと思いました」

 -昨年9月から撮影開始し、本県でもロケを行いました。

 「無声映画の撮影シーンが冒頭に登場しますが、これは真岡市の専修寺境内で撮りました。日光江戸村や宇都宮市の竹林でもロケしています。大正時代を撮れる場所は少ないので貴重ですね。劇中にモノクロの無声映画が何編も登場しますが、すべて新たに撮影しました」