台風19号による県内の浸水被害は少なくとも計21市町で計約8290棟に達することが、15日までの下野新聞社の取材で分かった。調査は継続中だが、2015年9月の関東・東北豪雨の5106棟を上回る被害規模となりそうだ。県の15日正午までのまとめによると、けが人が新たに4人確認され、21人となったほか、7市で195人が避難を続けている。被害は広域に及んでおり、全容解明には時間がかかりそうだ。

 下野新聞社の全25市町への取材によると、15日午後5時時点で床上浸水が18市町で約3180棟、床下浸水が19市町で約5110棟に上った。永野川の堤防が決壊した栃木市は床上約1600棟、床下約3840棟と見込んでおり、被害が突出している。

 県災害対策本部のまとめによると、足利市で避難所に向かう乗用車が水没し、女性が死亡した事故で、15日までに同乗していた家族2人のけがが確認された。佐野市でも2人の負傷が判明し、けが人は計21人となった。

 15日午後8時時点で佐野、鹿沼の両市の避難指示は継続中。ピーク時で約2万人いた避難者は減りつつあるものの、15日午前の段階で栃木や佐野、小山など7市14カ所の避難所に計195人が身を寄せている。

 交通網は混乱が続いており、28カ所の県道と多数の市町道が通行止めとなっている。永野川の線路土台部が流出したJR両毛線、線路砕石の流出などがあった東武日光線、東武佐野線は運転を見合わせている。

 土砂崩れは足利や那須など14市町で54カ所が確認された。ピーク時で約2万800軒に上った停電は解消されたが、那須烏山や栃木、鹿沼、佐野、那須の5市町で断水が続く。

 15日午後8時時点で栃木、佐野、鹿沼、小山、大田原、那須塩原、さくら、那須烏山、下野、市貝、壬生、野木の12市町への洪水警報は発表されたままだ。