「セクシーに取り組む」。小泉進次郎環境相の気候変動問題の発言を巡る真意が物議となった。小泉氏の発言が意味不明として、「言いそうなこと」を想像して“ネタ”にするツイートを競い合っている記事を掲載した直後だった。

 当人は「説明すること自体がセクシーじゃないよね」と報道陣の質問をかわし、真意は釈然としないままだった。国会での政策論争となれば「言語明瞭、意味不明瞭」の答弁は、揚げ足を取られかねない。

 政権中枢に座った小泉氏は、発言の自由が制約されるだろう。ただ、肝心なのは巧みな話術ではなく、政策の具体性をどう説明するかだ。

 老練の戦術家であるトランプ米大統領は、短文のツイートで強烈なメッセージを発信し、時に政敵を鋭く挑発する言葉を浴びせる。閉塞(へいそく)感のある社会では、極端であったり、刺激の強い政治的言論が世論を引きつける危うさがある。

 政治家の言葉は時代の風向きを変えてしまう。キャッチフレーズや美辞の“魔力”に惑わされず、メディアも本質や核心を探らなければならない。