クビアカツヤカミキリの成虫(県提供)

 県環境森林部は2日までに、モモやサクラの木を枯死させる特定外来生物の昆虫「クビアカツヤカミキリ」による被害が7月末時点で、4市で計948本に上り、前年度よりも205本(28%)増えたと発表した。県などが各種対策を講じているが、被害は拡大している。

 中国や朝鮮半島などが原産のクビアカツヤカミキリは、寄生した幼虫が樹木を食い荒らすことで枯死被害をもたらす。

 被害は足利と佐野、栃木、小山の4市にある果樹園や民家などで、モモなどの生産が盛んな県南部に集中。被害本数は2017年度の220本から、18年度は743本と年々拡大している。

 19年度の樹木別の被害はモモ・ハナモモが527本で最も多く、次いでサクラ349本、ウメ49本などとなった。17~19年4月の樹木の伐採処理は計215本に上る。

 クビアカツヤカミキリは気温が暖かくなると幼虫の活動が活発化し、6月ごろに羽化した成虫が飛散する。県は活発化する時期に合わせ、防除や注意喚起などの対策を進めてきた。被害自治体でも捕殺数に応じて奨励金を出す制度を作るなど独自の取り組みを行っている。

 しかし、繁殖力が高く完全駆除する方法も確立されていないことから、被害抑止には至っていない。県自然環境課は「被害を早期発見し、地道に対策することが基本。今後は被害拡大を防ぐため、より効果的な対策を検討していく」としている。