古書を開いて虫干しする「曝書」を行う職員たち

 【足利】所蔵する国宝などの古書を虫干しする「曝書(ばくしょ)」が1日、昌平町の史跡足利学校で行われた。11月下旬まで、湿度の適当な日に約1千冊を開いて虫干しし、カビの発生やとじ糸のほつれなど保存状態を点検する。

 この日はマスクと手袋を着けた職員4人が書院の畳の上で、76冊の曝書を行った。同学校を中興した関東管領上杉憲実(うえすぎのりざね)が寄進した国宝「礼記正義(らいきせいぎ)」12冊や国指定重要文化財「附釈音毛詩註疏(ふしゃくおんもうしちゅうそ)」15冊なども含まれ、職員は慎重にページを繰りながら紙の状態などを用紙に記録した。

 曝書は江戸時代から続けられている秋の風物詩。同学校が所蔵する古書約1万7千冊のうち、毎年約1千冊を対象に1日当たり80~100冊程度を虫干しする。蔵書の中にはその年に初めて曝書を行う書籍もあり、書き込みなどが新たに見つかることもあるという。

 作業は参観者も見学できる。神奈川県横須賀市、遠藤常代(えんどうつねよ)さん(72)は「すごい。1ページずつめくっていくとは」と感心していた。