メダル獲得を目指し、練習に汗を流す県聾学校の生徒たち=20日夕、宇都宮市若草2丁目

メダル獲得を目指し、練習に汗を流す県聾学校の生徒たち=20日夕、宇都宮市若草2丁目

メダル獲得を目指し、練習に汗を流す県聾学校の生徒たち=20日夕、宇都宮市若草2丁目 メダル獲得を目指し、練習に汗を流す県聾学校の生徒たち=20日夕、宇都宮市若草2丁目

 聾(ろう)学校に通う高校生が目指す「第56回全国聾学校陸上競技大会栃木大会」が27~29日、宇都宮市の県総合運動公園陸上競技場で開かれ、県聾学校高等部から9人が出場する。耳が不自由な生徒の“インターハイ”とも呼ばれる大会で、本県開催は46年ぶり。同校には陸上部がなく、別の運動部から選抜された9人は用具を手作りしたり、他校から譲り受けたりするなど試行錯誤しながら、メダル獲得を目指している。

 20日夕、西日が差し込む同校校庭で、監督を務める同校の星(ほし)あき穂(ほ)講師(26)が手話で指示を出す。「まずはウオーミングアップ。それから各自、種目の練習に入ろう」。生徒たちは真剣な表情で約2時間、やり投げや200メートル走などに汗を流した。

 大会を主催する全国聾学校体育連盟などによると、大会は生徒の体力向上を図り、学校相互の交流を深めるのが狙い。スタートの合図を光で分かるようにしたり、プログラムの変更などをメールで伝達したりするのが特徴だ。加盟校が毎年持ち回りで主管校となり、今大会は全国41校から184人が出場する。

 本県代表の9人は1~3年生で、6月の関東大会で好成績を収めて選ばれた。それぞれ卓球、野球、バレーボール部に所属しながら、掛け持ちで陸上の練習にも励んでいる。

 だが「練習環境には課題が少なくない」と星講師。走り高跳びは用具がないため、バドミントンのネットを張る2本の支柱にゴムひもを付けてバーの代わりにした。やり投げのやりは他校の使い古しを譲り受けた。

 やり投げと砲丸投げに出場する3年荒井天志(あらいひろし)主将(18)は「支えてくれる人たちへの感謝を忘れず、正々堂々と力を発揮したい」と笑顔。同じく投てき種目に出場する3年関谷涼香(せきやすずか)さん(17)は「昨年の6位を上回る成績を収めてメダルを獲得したい」と大会を心待ちにしている。

 27日は午後から開会式が行われ、28、29の両日に熱戦が繰り広げられる。