園児と触れ合う高校生

 【宇都宮】保育所の利用を希望する児童の増加などを受け、市が保育士のなり手確保に向けた事業に力を入れている。夏休みに合わせ、市内の高校生や短大生を対象に「保育のお仕事体験会」を実施しており、参加者の8割が「保育業界に進んでみたい」と答えるなど効果が表れつつある。需要が高まる中、保育士を安定的に確保するため、市保育課は体験会の定員を増やすなど事業拡大を目指している。

 保育所の利用を希望する児童数は2019年4月現在1万1179人で、4年前の15年から2110人増えている。少子化の一方、共働き世帯が多くなったことなどが理由に挙げられる。4月以降の入園希望もある。

 需要が高まり保育士不足が今後予想される中、体験会は学生に仕事の魅力を知ってもらい、職業選択の一つに取り入れてもらおうと17年度に始めた。取り組みが浸透し、3回目の今回は高校生ら94人、受け入れ園21カ所とともに過去最高だった。参加者からは保育現場を知る機会として、園からは理解を深めてもらう場として好評だ。

 砥上町の保育園「ハートフルナーサリー」では、5人が0~5歳児と遊具で遊ぶなどして触れ合った。宇都宮中央女子高3年吉原有里(よしはらゆり)さん(17)は、「子どもたちの反応一つ一つに発見があって勉強になったし、改めて保育士になりたいと思った」と笑顔を見せた。

 山村友里(やまむらゆり)園長(55)は「子どもと接していると自身も成長できる。(保育士は)やりがいのある仕事だと知ってもらいたい」と期待した。

 同課は今後、参加経験のある高校3年生らを対象とした進路調査の実施も検討しており、中長期的な視点で取り組んでいきたい考えだ。