災害などの緊急時に大音量で情報を伝える「防災ラジオ」。自治会長の浅井さんは普段から寝室に置いている=9日、栃木市日ノ出町

 災害時に避難勧告などの情報を地域のFM局を通じて伝える「防災ラジオ」を導入する県内自治体が増えている。2015年以降、栃木や小山、宇都宮市が導入し、下野市は今年12月にも自治会長などへの無償貸与を始めるという。乾電池で使用できるため、台風15号により千葉県で続く大規模停電などの際にも、情報を得る手段として期待される。自治体の担当者は「緊急時には自動で起動するため、迅速に情報を伝えることができる」と有用性を捉えている。

 防災ラジオは豪雨や地震などの大規模災害が相次ぐ中、全国の自治体で導入が広がっている。電源がオフでも乾電池を入れているかコンセントにつないでいれば、FM局から発信される避難勧告や全国瞬時警報システム(Jアラート)などの放送が自動的に大音量で流れる仕組みで、自治体が地域住民らに防災ラジオを配布するなどしている。

 「こちらは栃木市役所危機管理課です」。毎週木曜日の午前11時、栃木市では試験放送が流れる。

 同市は、屋外で放送される防災行政無線が大雨の際などに聞こえづらくなることを踏まえ、家の中で緊急情報を確実に伝えられる防災ラジオを2015年に導入した。自治会長や視覚障害者らに無償貸与しているほか、希望する市民らに販売している。18年度末時点で計約3200台を配布。これまで土砂災害警戒情報などを伝えてきた。