トウモロコシ畑が広がる米国中東部のオハイオ州ダブリン市は人口5万人弱。2004年、市内の団体が世界的な和太鼓奏者林英哲(はやしえいてつ)さんを招いて指導を受け、「ダブリン太鼓」が結成された▼偶然にもこの年、益子町は町村合併50周年を記念して林さんに太鼓の曲の創作を依頼し、演奏する町民有志の「天人疾風(てんじんかぜ)の会」が発足した。そうしたつながりを知ったダブリン市長が15年3月に町を訪問。大塚朋之(おおつかともゆき)町長に友好都市提携を持ち掛けた▼住む街にはない美しい里山の風景に感激したのが理由で、熱烈なラブコールが実って9カ月後に実現した。今年は双方の結成15周年を記念し、8月下旬にダブリン市で合同公演が行われた▼疾風の会は初の海外公演で、奏者の一人でもある大塚町長によると、会場となった高校の講堂では、立ち上がった観衆の拍手が鳴りやまなかったという▼国際化が進んで提携のハードルが下がってきているせいか、自治体国際化協会によると、日本と海外との提携数は1700を超え、30年間で1千件増えた。県内では16自治体が32都市と結んでいる▼益子町は場合は和太鼓が縁となった。自然環境の類似や市民レベルの交流が続いているなど、きっかけは探せば見つかるはずだ。相互理解やグローバル教育に役立つことが期待される提携はもっと広がっていい。