自身の戦争体験を語る小野口さん

自身の戦争体験を語る小野口さん

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 【鹿沼】「戦争体験を語り継ぐ会」が18日、市民情報センターで開かれた。約140人の聴衆で満員となった会場で、下奈良部町、小野口博(おのぐちひろし)さん(94)が中国に出征し、戦後も中国の内戦に巻き込まれた体験を語った。

 小野口さんは1925年に市内で生まれた。敗色が濃くなっていた45年3月、19歳で召集され、宇都宮の部隊に入隊。博多、釜山を経て中国山東省で実戦に駆り出された。

 砲弾から逃れて入ったくぼみの中では、地元の神社が脳裏に浮かんだ。「人間、窮地に追い込まれれば神様を頼るしかない」と当時の恐怖を語った。小野口さんは終戦後も帰国できず、国民革命軍に取り込まれて共産党軍と戦った。そこで亡くなった戦友もいた。「戦後に戦死した仲間もいるということを知ってほしい」と強調した。

 終戦から半年後、戦友の遺骨を持って帰国したが、人々の冷ややかだった。「そんな中、1人のおばあさんが手を合わせて拝んでくれた。うれしかった。いまだに忘れない」と涙を浮かべた。

 樅山から来た主婦小田部久子(おたべひさこ)さん(49)は「実際に戦争へ行っていた人の話を聞いたのは初めて。胸がいっぱいです」と感極まった様子だった。