今年4月1日現在の県内の駐在所は182カ所で、30年間で2割減ったことが、15日までに県警地域課のまとめで分かった。1人勤務の駐在所から、複数の警察官が24時間常駐する交番への転換を進めているためで、夜間の対応力向上などが見込まれるという。廃止される駐在所管内では、住民説明会やOB相談員の配置などによって安全安心の確保を図る。

 同課によると、交番は1989年からの30年間で10カ所増えて77カ所となった一方、駐在所は43カ所減った。89年には交番と駐在所は計292カ所あったが、95年以降は270カ所台、2008年以降は260カ所台へと減少し、19年は259カ所となった。

 19年度は、宇都宮市宝木地区の2駐在所を新設の宇都宮中央署宝木交番(仮称)、鹿沼市北犬飼・菊沢地区の4駐在所を新設の鹿沼署上石川交番(仮称)へ統合する。いずれも人口増や道路整備などで、事件事故への対応や住民相談のニーズが高まる可能性がある地域という。

 交番への統合は、事件事故の発生が多い夜間の対応力が上がる利点も見込める。交番は原則として7人以上の交代制で、常に2人以上の警察官が勤務する。1人勤務で夜勤が週2回程度の駐在所と比べると迅速対応が可能となる。住民説明会でも、このような利点を説明し、不安払拭(ふっしょく)に努めている。同課は「今後も地域の情勢を踏まえて適正な統廃合を検討していく」としている。

 一方、県警は19年度から交番と駐在所の建て替え基準を見直し、交番は築30年から50年に、駐在所は築25年から40年に延ばす。きめ細かい補修で施設を使える期間を延ばす「長寿命化」に努め、歳出を抑制する。