強気の投球を見せて3失点で完投した作新のエース林=甲子園

 延長十回裏を三者凡退に抑えて勝利が決まると軽くグラブをたたき、控えめに喜んだ。作新の主戦林勇成(はやしゆうせい)が10回で137球を投じ3失点完投。チームを初戦突破に導いた粘りの投球に小針崇宏(こばりたかひろ)監督は「いつも以上に丁寧に投げてくれた」と称賛を惜しまなかった。

 右腕が最も意識する「繊細さと大胆さ」は勝負どころで輝きを放った。五回までは内角を見せ球にしながら外角の際どい球で勝負し7奪三振。六回2死三塁、七回2死二、三塁のピンチでは徹底した内角攻めで抑え込んだ。

 最大のヤマ場は3連続長短打で2点差を追い付かれ、なおも2死三塁のピンチを招いた九回裏。相手応援団の歓声と球場の雰囲気にのまれることなく、134キロの内角直球で遊飛に打ち取った。打たれればサヨナラ負けとなる場面だったが、本人は「気付かなかった」ほど打者との勝負に集中していた。