産前産後の男女別のうつ状態の割合

 獨協医大などの研究チームは7日までに、産前産後の妻がいる男性の約1割がうつ状態となっているとする研究結果をまとめた。周産期の精神的なケアは女性だけの問題と思われがちだが、「産後うつ」のリスクは男性にもあるとして「母親だけでなく、父親への心理的なサポートも必要」と指摘している。

 研究チームは妊娠中か出産後1年以内の妻がいる男性が、うつ状態かどうかを調べた論文を収集。2006~18年の14の研究、全国の延べ約4万9千人分のデータを分析した。

 うつ状態とされた男性の割合を、妻の産前産後の時期別にみると、産後3カ月~半年以内が13・2%と最も高かった。妊娠中は8・5%だったのに対し、産後1カ月以内では9・7%、同1~3カ月以内は8・6%と、産後で上昇する傾向があった。生涯で、うつ病と診断される日本人の割合は6%程度という。

 一方、研究チームは女性を対象とした123の研究も同様に分析。うつ状態の割合は妊娠中期14%、妊娠後期16・3%と出産が近づくにつれて上昇。産後1カ月以内では15・1%、それ以降は11%台だった。

 研究結果は、7月に徳島市内で開かれた日本うつ病学会総会で発表した。チームの責任者で獨協医大の古郡規雄(ふるこおりのりお)准教授(精神神経医学)は「父親としての期待に責任を感じたり、家庭と仕事の両立に困難を抱えたりしている可能性がある。うつ状態の男性をどのように見つけ、支えていくかが課題」と指摘した。