本県の最低賃金改定について、栃木労働局の浅野局長(右)に答申する栃木地方最低賃金審議会の杉田会長=5日午後、宇都宮市

 本県の最低賃金が10月以降、27円(3・27%)引き上げられ853円に改定される見通しとなった5日、県内の中小企業からは「人件費確保がさらに大変になる」と悲鳴が上がった。一方、働き手は「将来の生活が心配。もう少し上げてほしい」などと注文する。労使の隔たりは依然大きい。

 「最低賃金より数十円高く時給を設定しないと、求人を出しても集まらない」

 人手不足の中、パート従業員が多い宇都宮市の小売店経営者は打ち明ける。

 3%以上の引き上げは今回で4年連続。「その都度、時給を引き上げてきたが、その分、売り上げを増やさないといけない。年3%伸ばすのは本当に大変」。生産性を上げようにも「簡単に設備投資はできない。事務所のエアコンを極力使わないといった小さな努力を重ねているが、追い付かない」と嘆く。