今週の月曜日だった。まだ昼前とはいえ、宇都宮市内の気温は既に32度ほど。猛暑の中で、野球のユニホーム姿の少年たちが、ごみ拾いに汗を流していた▼見覚えのある真っ黒に日焼けした顔もちらほら。全国高校野球選手権栃木大会を9年連続で制覇した作新高の選手たちだった。疲れが残っているであろう決勝の翌日、しかも午前中である▼地域の応援に感謝し、恩返しの思いを込め、同市一の沢1丁目の学校周辺を回る。31年ぶりに夏の甲子園に出場した2009年ごろに始まり、受け継がれる伝統の作業。エリアは選手任せで、この日は学校から大通り沿いに1キロほど足を伸ばした選手もいた▼決勝の翌日は恒例となっている。その他でも折に触れ、また県外遠征時にも行うそうだ。近年の強さ、好成績の源は、こうしたグラウンド外の伝統にもあるのかもしれない▼「身体は休ませるが、心と頭は甲子園に向けてスタートを切っている」と岩嶋敬一(いわしまひろかず)部長(56)。地方大会から全国大会へ、選手たちには気持ちを切り替えるいい機会になったはずだ▼6日開幕の全国大会の組み合わせ抽選が、きょう3日、行われる。対戦相手がどこになるにしても、作新高には全力プレーを期待したい。それが応援に対する最高の恩返しであり、勝利がついてくれば言うことはない。頑張れ作新。