獨協医大病院ハートセンター(井上晃男(いのうえてるお)センター長)は25日までに、心臓の僧帽弁の不調で血液が逆流する「僧帽弁閉鎖不全症」で、「マイトラクリップ」と呼ばれる新たな治療を県内で初めて実施した。カテーテルを用いて弁の接合が不完全な部分にクリップを挟み、逆流する血液の量を減らす。外科手術よりも患者への負担が少ないのが特長という。

 僧帽弁は心臓の弁の一つで、肺から送られた血液を左心房から左心室へと運んでいる。何らかの原因で弁の動きが悪くなると血液が逆流し、息切れや呼吸困難を引き起こす。根本的な治療は外科手術が基本だが、高齢などの理由で手術できないケースもあった。

 マイトラクリップは、主に「手術はリスクが高く困難」とされた患者が対象となる。超音波で弁の位置を確かめ、脚の静脈から体内に入れたカテーテルでクリップ(長さ約15ミリ)を運ぶ。施術は3時間程度。