速球で憧れの扉開ける 147キロ左腕・北浦竜次 日本ハム入団

 背番号63のユニホームに袖を通した。表情はもうプロそのものだった。24日、プロ野球の日本ハムの入団記者会見に臨んだ白鴎足利高の左腕北浦竜次(きたうらりゅうじ)。いちずに磨いたストレートが憧れの世界の扉を開けた。

 那須塩原市出身の北浦は中学時代、大田原ボーイズで投手と外野手を兼任していた。練習を視察した白鴎足利高の藤田慎二(ふじたしんじ)監督はキャッチボールを見て光るものを感じたという。「関節の柔らかさを生かした伸びのある球質。体ができればいい投手になる」

 指揮官の熱烈なラブコールに胸を打たれた。高校入学当初は、腕をしっかり振れるように外野手の練習にも参加した。投手と外野手。練習量は増えたが、「思いっ切り投げることができるので外野練習の方が楽しかった」。そんな北浦を藤田監督の一言が変えた。「夏はお前が1番を背負わないと勝てない」

 それからはブルペンでひたすら直球を投げ込んだ。球数は1日200にも及んだ。走り込みで太くなった下半身を軸に130キロにも届かなかった球速を、2年生の春には140キロ台に乗せた。

 初めて「1」を背負った2年生の秋、関東大会1回戦で先発完投した前橋育英(群馬)戦で5−6の逆転負け。

 2度目の冬。全体練習後も1人で走り込んだ。食事トレーニングも人一倍熱心に取り組んだ。練習の合間に食べる白米をお茶わん1杯分増やした。体重は80キロから85キロに増え、安定感が増した。「自分でも不思議に思うくらいけががない」と自慢の左腕をフル稼働。何百球も投げ込んだ。

 3年生の春。145キロをたたき出し、一気にドラフト候補へと駆け上がった。磨き続けた速球は最速147キロまで伸びた。

 「プロの世界は毎日が練習、試合。この子はそれをサボることなくできる」。藤田監督は教え子が北の大地を揺らす日を心待ちにしている。