登校の安全見守り35年 退職後も継続、交差点に 元教師の大田原・豊島さん

 【大田原】雨の日も風の日も35年間ほぼ毎朝、末広3丁目の市道交差点で交通安全立哨を続けている男性がいる。元教師の美原2丁目、無職豊島花咲(とよしまはなさき)さん(85)は通学する子どもたちへの声掛けを自ら行い、時には困っている子どもを保護するなどして地域を支えてきた。豊島さんは「健康に気をつけて一日でも長く、子どもたちを見守り続けたい」と話している。

 17日朝、子どもたちの元気なあいさつに豊島さんは笑顔で答えた。愛用のつえを旗代わりに振って、道路を横断する子どもたちの安全を確保していた。

 豊島さんは1982年に大田原中へ着任し、特別支援学級の担当教師となった。登校する子どもたちを見守りながら、担当学級以外の生徒たちにも自分の顔を覚えてもらいたいと同所で立哨を始めた。

 当時同所には信号はなかったが、道路が舗装されたのを機に信号が整備され、89年には交通指導員も配置された。しかし「始めたことを途中でやめることが嫌いな性格。誰かがやらないといけないという使命感もあった」と退職後もボランティアで活動を継続した。

 豊島さんは学校がある日の午前7時ごろから約1時間、雨の日はかっぱを着て同所に立つ。

 中には親子2世代にわたり豊島さんの立哨に助けられて通学した地域住民もいる。