水力発電を地産地消 栃木県と東電EPが新たな電力料金メニュー

 県と東京電力エナジーパートナー(東電EP、東京都港区、川崎敏寛(かわさきとしひろ)社長)は16日、県の水力発電所の電気を使用した全国初となる地産地消の電気料金メニュー「とちぎふるさと電気」を創設した。契約電力500キロワット以上の県内の大口事業者を対象に、2018年4月から供給を始める。発電の際に二酸化炭素(CO2)を排出しないため、環境付加価値を上乗せして料金を設定。事業所は設備投資などをせずにCO2排出量を削減でき、県は上乗せ分を環境保全事業などに活用する。

 川崎社長らが同日、県庁を訪れ、福田富一(ふくだとみかず)知事と合意書を締結した。期限は20年3月までで、20年度以降については別途協議を行う。福田知事は「電力の地産地消の推進とともに、とちぎブランドの向上にもつながることを大いに期待している」とし、川崎社長は「地産地消の電気料金メニューを全国に先駆けて開始でき大変うれしい」とコメントした。

 対象となる水力発電所は川治第一(日光市)、川治第二(同)、足尾(同)、風見(塩谷町)、東荒川(同)、板室(那須塩原市)、深山(同)、木の俣(同)の8カ所で、合計出力は約6万キロワット。対象外の小網発電所(日光市)を含む15年度の供給量は約2億1千万キロワット時で約7万世帯分だった。

 水力発電の電気はこれまでも東電EPが買い上げていたが、公営企業としての地域貢献を検討していた県企業局が打診し、今回の創設に至ったという。

 料金は従量料金1キロワット時につきプレミアム価格1円を上乗せする。初年度の売電量は1千万キロワット時を想定し、次年度以降は6千万キロワット時を目指す。事業所は4~5%のコスト増になるが、1キロワット時当たり0・474キログラム(16年度)排出していたCO2をゼロにでき、県の環境保全事業にも貢献できる。