落選が濃厚となり敗戦の弁を述べる加藤千穂氏=21日午後9時45分、宇都宮市桜4丁目

 「野」の力を結集し17日間、追いかけ続けた現職の背中は、遠かった。

 国民民主、共産など県内野党の統一候補として国政に挑んだ立憲民主党新人の加藤千穂(かとうちほ)氏は、追い上げが届かず落選した。

 敗戦がほぼ確実となった午後9時半過ぎ、約100人の支持者が詰めかけた宇都宮市桜4丁目の事務所に、定番となった白のスーツ姿で現れた。「選挙は結果が全て。私の知名度が足りず、活動量が足りなかった」。吹っ切れたような表情で、何度も深く頭を下げた。

 序盤から厳しい選挙戦を強いられてきたとはいえ、午後8時の投票締め切り早々に一部報道が現職の当選確実を伝える劣勢。落胆ムードの中、陣営の幹部らも言葉少なに、厳しい表情でテレビ画面を見詰め続けた。

 「平和憲法」「消費増税凍結」「年金問題」を柱として、「1強政治」や「忖度(そんたく)政治」など安倍政権を批判しながら知名度不足からの追い上げを狙った。全国で立民は議席を伸ばしたが、栃木で勝利の風は吹かなかった。立民県連代表の福田昭夫(ふくだあきお)衆院議員は「かなり健闘した。政治家としての素質は素晴らしいものがある」とねぎらった。

 加藤氏は「多くの皆さまから今の政治に対する不満や、(自身への)期待の声をいただいた。地道に信頼を築き、地に足をつけて歩んでいきたい」と政治活動を続けていく意向を示した。大きな拍手を受け、選挙戦の疲れも見せずに笑顔で支持者と握手を交わした。