21日投開票の参院選で、県内の与野党双方で政党間の思惑が交錯し、一部で歯車がうまくかみ合わない現象が起きている。与党側は比例代表を巡り、自民党の選挙活動に公明党が抗議する一幕も。野党側では旧民進党分裂の影響で、栃木選挙区(改選数1)の立憲民主党新人の野党統一候補への支援が一枚岩になり切れていない。

 自公は今回も選挙協力し、「選挙区は自民、比例は公明」と支持を呼び掛ける。しかし、比例代表に元宇都宮市議の自民新人候補が出馬し状況は複雑化した。新人候補が公示日、栃木選挙区の自民現職候補と共に行動し、演説で支持を訴えたことに公明が反応。「今後そのようなことはしないでほしい」と抗議したという。

 公明が敏感になる理由の一つに、2017年衆院選比例代表北関東ブロックでの現職候補の落選がある。公明は今回の参院選で自民の一層の協力強化を期待する。ただ、公明の抗議に対し自民陣営幹部からは「(比例代表の)自民の正式な公認候補を応援するのは、政党として当然のことだ」と指摘する声も上がっている。

 一方、野党側は旧民進が国民民主党と立民に分かれたことで、支持母体である連合内でも産別労組ごとに支援先が分裂。栃木選挙区では立民新人の統一候補を国民も支持するが、立民陣営幹部は「一部労組の動きが鈍い」と漏らす。

 背景には比例代表における危機感がある。国民はUAゼンセンや自動車総連など5産別が組織内候補を擁立。しかし国民の政党支持率は1~2%台に低迷し、獲得議席は3議席前後にとどまるとみられる。

 ある産別労組の幹部は「自分の候補者で手いっぱい」と、統一候補を支援する余裕がない実情を明かした。追い上げる立場の立民陣営は「競った状況だと、この対応の差は特に痛い」と頭を痛めている。