哀愁を帯びた演奏や歌を披露したソンコ・マージュさん

 【栃木】市出身のギタリスト、ソンコ・マージュ(本名荒川義男(あらかわよしお))さん(84)の凱旋(がいせん)公演が13日、本町の「岩下の新生姜(しょうが)ミュージアム」で開かれた。市内での公演は41年ぶり。演奏後には「41年後にまたやりたい」とちゃめっ気を見せ、約300人の来場者を笑わせた。

 スペイン政府給費留学生として、クラシックギターを学んだ。アルゼンチン音楽の巨星アタウアルパ・ユパンキの生涯唯一の弟子。ソンコ・マージュはケチュア語で「心の川」を意味し、ユパンキから贈られた。

 今春、14年ぶりに新作CDを発表。「故郷で演奏したい」との思いから、凱旋公演が実現した。事前予約席は満席となり、立ち見が出るなど盛況となった。

 超絶技巧を駆使した曲や哀愁に満ちた小品など、アンコールを含め15曲ほどを演奏した。合間には栃木第四国民学校時代の思い出も披露。太平洋戦争中、本土決戦に備えて学校に戦車が配備されたといい、「万町まで戦車に乗せてもらった。乗り心地はひどかった」と明かした。

 会場を訪れた本町、稲葉富雄(いなばとみお)さん(77)は「50年以上前、ギターを教えてもらっていた。声の張りや指の動きなど、84歳とは思えない」と感動した様子だった。