国天然記念物で県獣のニホンカモシカを確認できる地域が県内で減っている。環境省が13日までに公表した調査報告書によると、今回の調査(2010~17年度)で生息を確認した5キロ四方メッシュの数は95カ所で、16年前に公表された前回調査から17カ所減少した。生息確認地域は日光や那須塩原市など県北西部で減った一方、足利や佐野市、県北東部の県境付近で新たに確認され、生息域に変化がみられた。専門家は、生息域が拡大しているニホンジカの影響で分散したとみている。

 同省生物多様性センターが公表した「中大型哺乳類分布調査業務調査報告書」は、国や都道府県による調査、自治体・猟友会へのアンケートなどから、カモシカの生息の有無を確認しメッシュ分布図にまとめた。

 本県は295カ所のメッシュに区分され、うち95カ所で生息を確認。03年公表の前回調査では112カ所で確認されていた。減少率は15・2%で、生息が確認されている34都府県で京都の33・9%、大分の20・7%に次いで高かった。