輿や馬が描かれた「見立唐人行列」の一部(那須塩原市の北貞夫さん蔵)

 江戸時代の浮世絵師、喜多川歌麿(きたがわうたまろ)の唯一の大判7枚組み錦絵「見立唐人行列(みたてとうじんぎょうれつ)」全7枚が那須塩原市の個人宅で見つかったことを受け12日、県内の自治体や美術関係者などから展示を望む声が相次いだ。歌麿とゆかりの深い栃木市は、大きな関心を寄せ「ぜひ展示したい」。地元那須塩原市の那須野が原博物館は早速、展示に向け担当者が所有者宅へ出向いた。

 栃木市で「歌麿まつり」などを展開する「歌麿を活(い)かしたまちづくり協議会」の大木洋(おおきひろし)会長(62)は「『歌麿が栃木に滞在した時に描いたのでは』と考えると、夢が広がる。ぜひゆかりがある栃木でお目にかかりたい」と熱望した。

 同市は文化芸術館(仮称)の2022年度開館を目指しており、市教委文化課は「ぜひお借りし、展示できればありがたい。歌麿の企画展などで展示させていただければ」と望んだ。

 所有者の医師北貞夫(きたさだお)さん(72)宅近くにあり、明治期以降の錦絵234点を所有する那須野が原博物館。松本裕之(まつもとひろゆき)館長(54)は「身近な所に貴重な作品があることを公表してもらい、非常にありがたい」と喜ぶ。