県内で活動を広げる滝沢さん

 【宇都宮】自身がうつ病から立ち直るきっかけとなった音楽を通して地元の魅力を発信しようと、今泉町の滝沢(たきざわ)まさとしさん(60)が県内で音楽活動を広げている。県内の特産品や名所をテーマに手がけた作品をイベントなどで披露するほか、カラオケイベントを企画してストレス発散の場を提供している。滝沢さんは「辛いことはたくさんあるが、前向きに生きてもらえるようパワーを与えたい」と話している。

 滝沢さんは大田原市(旧黒羽町)出身。高校卒業後、国鉄に入社したが責任の大きい仕事や家族内でのトラブルが重なり、重度のうつ病を発症した。「当時は、とにかく逃げ場がなかった」

 唯一「現実を忘れられるのが音楽だった」という滝沢さんは、友人とバンド活動に励んだ。55歳になり「好きな道を歩みたい」と早期退社し、作詞家を目指し専門学校へ通った。

 2014年には自身が作詞した「今を生きて」でインディースデビューを果たした。「うれしかったし、よくここまでやってきたと思えた」と笑顔を見せる。