参院選で党勢拡大を狙う野党は原発政策も争点にしたい考えだ。本県では原発事故から8年が過ぎた今も、指定廃棄物(放射性セシウム濃度が1キログラム当たり8千ベクレルを超える廃棄物)処分を巡る問題がくすぶったままという特有の事情がある。

 

 事故後の新基準の下で再稼働したのは国内5原発の9基。自民党は公約で「安全性を最優先」した上で「立地自治体など関係者の理解と協力を得つつ、再稼働を進める」と掲げた。一方、立憲民主党は「『未来への責任』として再稼働を認めず、原発ゼロ基本法案の早期成立を図る」とする。

 再稼働について、自民現職の高橋克法(たかはしかつのり)氏(61)=公明推薦=は「どちらかと言えば賛成」と答え、「安定的な電源として原発は必要だが依存度は低減すべきだ」との考えを示した。対して野党統一候補で立民新人の加藤千穂(かとうちほ)氏(43)、政治団体「NHKから国民を守る党」新人の町田紀光(まちだとしみつ)氏(40)は「反対」と回答。加藤氏は「広域避難計画が確立されていないため、容認できない」と断じた。

 指定廃棄物を巡り、国は県内1カ所に集約処理する基本方針を掲げ、2014年に塩谷町の国有林を処分場(長期保管施設)建設の詳細調査候補地に選んだ。町は一貫して反対し、住民の反対運動も続いている。

 膠着(こうちゃく)状態の中、環境省は17年、指定廃棄物がある県内6市町ごとに保管場所を暫定的に集約することなどを提案。当初は6市町の首長の賛否が割れたが、18年11月に合意に至った。廃棄物の一時保管を強いられている農家の負担減につながるかが注目されている。

 塩谷町の候補地選定には3氏とも反対。国の集約処理方針に加藤氏は「各県処理をやめさせるべきだ」と反対、高橋氏は「その他」と答え、「まずは地元の方々の合意が必要」とした。