秋の七草の一つにも数えられるクズは、丈夫で生育が早い点が買われ、明治期、牛馬の飼料用として米国が日本から輸入した▼ところが、南部を中心に野生化して猛威を振るい、林や畑を覆い尽くして農作物を枯死させるなどし「グリーン・スネイク」の悪名で呼ばれるようになった。期待が失望に変わる皮肉な結果と言える▼一方、県内で除去が課題となっている外来植物が北米原産のオオハンゴンソウである。冷涼で日当たりの良い所を好む多年草で、高さは2メートルにもなり、8~9月に黄色の大輪の花を付ける▼奥日光の特別保護地域の戦場ケ原などで大繁殖し、在来種のホザキシモツケなどの群落が脅かされた。環境省や県などがボランティアを募って毎年夏に展開してきた大規模な除去作戦は、1976年に始まり40年以上たつ。昨年は140人が参加した▼深く張る根を残さないように、茎の根元にくわを入れて引き抜く。汗だくになる力作業だ。戦場ケ原周辺ではほぼ除去できたが、中禅寺湖周辺まで拡大している。最近ではスキー場やいろは坂などでフランスギクの繁殖も問題となっている▼車のタイヤなどに付いて侵入したと思われる。白くかれんな花だが、在来種が滅ぶと生態系が変わるため除去はやむを得ない。今年の除去作戦は8月3日。息の長い取り組みは続く。