梅雨の豪雨災害に警戒心が向いた日本では、あまり話題にならなかったかもしれない。大阪で20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開かれた6月下旬、欧州は記録的な猛暑に襲われていた▼フランス南部では6月28日、同国本土の観測史上最高の45・9度を記録。スペインやイタリアでは死者も出てた。ドイツ、ポーランド、チェコでも38度を超え、軒並み6月の最高気温を更新した▼原因はアフリカからの熱波。世界気象機関(WMO)は同29日、この夏に北半球各地が熱波に襲われ、異常高温になるとの予測を発表した。熱波は、地球温暖化の進行による気候シナリオに合致するという▼だが、温暖化対策を話し合ったG20首脳会議の宣言は、国際合意「パリ協定」から離脱した米国と、他の19カ国・地域との対立が解けず、双方の立場の併記にとどまった▼フランスのマクロン大統領は、8月に議長を務める先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、温暖化対策で合意が不可能な場合、米国を除いた6カ国で具体策を進める考えを示した。協調の枠組みにこだわっていられない切迫感がある▼県内では地域気候変動適応計画の模索が続く。県に続き先月末には、就任間もない那須塩原市の渡辺美知太郎(わたなべみちたろう)市長が県内市町で初めて策定の意向を示した。大国も地域も危機感は一緒だ。