期日前投票所で1票を投じる有権者=5日午後、宇都宮市役所

 21日投開票の参院選の期日前投票が5日、県内全市町で始まった。利便性向上につなげようと、最多となる151の投票所が設置される。過去2回の国政選挙は期日前の投票所、投票者ともに最多を更新したが、投票率の改善につながっていない。投票が早すぎると候補者が掲げる政策に理解が深まらない恐れもあり、識者は有権者に積極的な情報収集を呼び掛けている。

 「当日投票に来られなくなる可能性もあり、早めに投票しようと思った」。5日午後、宇都宮市役所で期日前投票した同市弥生1丁目、主婦杉山早苗(すぎやまさなえ)さん(62)はそう話す。

 2007年参院選で118カ所だった期日前投票所は、従来の市役所や町役場に大型商業施設や大学などが加わり年々増加。今回は16年参院選に比べ24カ所増えた。これに伴い、07年参院選に約15万3千人だった期日前投票者も、16年参院選で約24万人、17年衆院選で約30万人と急増。ただ投票率は16年が51・38%、17年が51・65%で、それぞれ前回とほぼ同じだった。

 宇都宮大地域デザイン科学部の三田妃路佳(みたひろか)准教授(政治学)は「投票に行くつもりがある有権者が期日前に行っており、投票に行こうと思う人が増えているわけではない」と分析する。

 「日頃から政策などに触れて投票先を決めている人は、選挙中に支持政党や候補者からの情報を自身の都合の良い方に捉えて支持を強める傾向にある」と指摘。期日前投票する有権者に向け「迷っている人は積極的に演説などを聞き、投票先を決めている人ももう一度政策を確かめてほしい」とアドバイスした。