報道関係者に公開された新国立競技場=3日午前11時、東京都新宿区

 今年11月末の完成を目指す「新国立競技場」(東京都新宿区)の工事現場が3日、報道関係者に公開された。進捗(しんちょく)状況は9割近くに達し、世界中のアスリートを迎える「杜(もり)のスタジアム」の工事は仕上げの段階に入った。

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 本県を含む47都道府県から調達した木材を使った外周部分の軒ひさしや屋根などの工事は終わり、外郭はほぼ完成。本県産建材は、鹿沼市と高原県有林のスギが軒ひさしの格子材、鹿沼産のスギを使った集成材が大屋根部分に使用された。

 観客席6万席のうち4万5千席の設置が完了。座席は森の木漏れ日をイメージし、1階から3階部分まで濃茶、深緑、グレー、黄緑、白の自然色でグラデーションとなるモザイク模様で、緑の多い神宮外苑に溶け込む工夫もされている。

 フルハイビジョンの大型映像装置を南北に1台ずつ据え付け、2階観客席最前部を囲むように帯状のビジョンも取り付けられた。大会後は改修し、座席数は約6万8千席となる。

 暑さ対策として気流創出ファンを1、3階に計185台取り付け、ミスト冷却設備も完備した。屋根の日陰効果と合わせ、外気温より10度以上体感温度が下げられるという。

 現在は作業員2400人態勢で内外装、外構、設備工事に当たっている。事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)の担当者は「最難関の屋根工事は終わったが、最盛期は続いている。竣工(しゅんこう)まで安全に粛々と工事を進めることに力を尽くしている」と話した。

 JSCは一般お披露目となるオープニングイベントを12月21日に開催することも発表。日本を代表するアスリートやアーティストが出演する予定で、8月下旬からチケットが発売される。スポーツでの使用は、来年1月1日のサッカー天皇杯決勝が最初となる。

 3日は東京都も臨海部に新設中の選手村(中央区)や競技会場の計4施設を公開。選手村の宿泊棟計21棟は工事の進捗が8~9割となり、バレーボール会場の有明アリーナ(江東区)も屋根や外壁がほぼ完成した。