荒川政利(あらかわまさとし)県教育長は2日の定例記者会見で、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を活用し、悩みを抱える高校生らの相談に応じる取り組みを始めると発表した。未成年者の自殺が増えるとされる夏休み明け前後などに相談を受け付ける。臨床心理士らが対応し、問題深刻化の未然防止につなげるという。

 対象は私立高も含めた県内全ての高校生と、特別支援学校や県立中学校に通う生徒約5万7千人。専用のアカウントにラインで相談のメッセージを送ると、臨床心理士らとやりとりができる。受付期間は夏休みに入る時期と重なる20~22日や、夏休み明け前後の8月24日~9月3日などで、時間はいずれも午後5時~同10時。

 内閣府の2015年版自殺対策白書によると、1972~2013年の18歳以下の日付別自殺者数は、学校が再開する9月1日前後が最多だった。相談の受付期間について荒川教育長は「特に生徒が悩みを抱えそうな時期にターゲットを絞った」と説明した。

 県教委によると、ラインを使った相談事業は18年度、全国で30自治体が実施した。電話やメールに比べ、ラインの相談件数は格段に多かったという。荒川教育長は「今の高校生にとってラインは身近。まずは相談してほしい。決して悩みを一人で抱え込まないで」と訴えた。県教委は今後、専用アカウントのQRコードなどを示したカードを学校を通じて各生徒に配る。

 相談の受付期間は他に、7月28日~8月18日の毎週日曜(計4日間)と、9月8日~12月22日の毎週日曜(計16日間)。専用アカウントの登録者には各受付期間が始まる前日にラインのメッセージを送り、相談開始を周知する。