中禅寺湖とそこから流れ落ちる華厳の滝、雄大な男体山などを一望できる。日光市の明智平展望台からの風景は絶景と呼ぶにふさわしい▼展望台へは明智平ロープウエイを利用する。1933年に日本で11番目に開業し、戦況の悪化で43年に休止したが、50年に再開した。運営する日光交通によると、営業中のものでは国内で最も古い▼ゴンドラに乗って3分ほどで到着する。今はエゾハルゼミの大合唱が聞こえ、春のヤシオツツジなど豊かな四季を堪能できる。第2いろは坂沿いの乗り場から二荒橋前交差点手前の約2キロは、対面通行区間となっている▼紅葉期などの交差点手前からの渋滞を解消するため、県は10月から対面をやめ、通年で上り2車線の一方通行とする。渋滞緩和で奥日光の魅力アップにつなげるのが狙いである。一方で日光交通にとっては減収が予想されるという▼利用が多いバスツアーが、奥日光からの帰りに対面通行のメリットを生かして寄るパターンが多いからだ。激しい渋滞は紅葉期の2週間ほどということもあり、川嶋一修(かわしまかずのぶ)専務は「もろ手を挙げての賛成ではないが、地域全体を考えると致し方ない」と苦しい胸の内を明かす▼一方通行で渋滞が解消し、絶景を多くの人が楽しめる方向に進めば県の取り組みは成功だ。効果の検証はぜひとも必要だろう。