オープンセットの完成予想図(足利市提供)

 足利市五十部(よべ)町の競馬場跡地に今年、映像美術会社「ヌーヴェルヴァーグ」(東京都世田谷区)が、「渋谷スクランブル交差点」を再現したオープンセットを建設する。市有地の同跡地一部に約1・5ヘクタールの巨大セットを建て、映画やドラマなどを撮影する計画。「映像のまち」を掲げて撮影実績を積み重ねてきた同市の新たなシンボルとして、映像業界やファンの注目を集めそうだ。

 和泉(いずみ)聡(さとし)市長が28日の定例記者会見で明らかにした。

 セットは、東京都のJR渋谷駅前のスクランブル交差点を中心とした街並みを再現する。アスファルト道や「忠犬ハチ公像」で知られるハチ公前広場、センター街入り口のアーチ、人気コーヒー店やデパートなども実寸大で建設する。

 7月に工事を始め、進捗(しんちょく)状況を見ながら12月まで撮影で使用する予定。既に複数の映像制作会社から撮影の申し出があるという。期間中、一般の見学はできない。

 同交差点は日本を代表する都市風景として海外でも有名で、撮影を希望する映像制作会社が多いという。しかし年末年始やハロウィーンなど混雑時期の迷惑行為の影響で撮影が難しく、景観を再現した大規模なセットが必要になっていた。

 同市は5月下旬、同社から建設地を探しているという相談を受け、誘致に乗り出した。同社はさまざまな映画やテレビCMなどの撮影セット制作を手掛けており、2014年には同市内に大型セットを建設して映画「バンクーバーの朝日」を撮影した縁がある。

 同市映像のまち推進課は、前回の経験や都内からの交通の利便性などが考慮され、全国の候補地から選ばれたとみている。

 和泉市長は「映像のまち構想を加速させる取り組みになると思う。撮影が一段落したら、市民に見学してもらう機会も設けたい」と話した。