通常国会閉幕後の安倍首相の記者会見について報じるニュース=26日午後、宇都宮市本町

 通常国会が閉幕した26日、県民からは「与野党が切磋琢磨(せっさたくま)する印象を持てなかった」と、暮らしを巡る問題の論戦不足を指摘する声が上がった。終盤で浮上した「老後資金2千万円問題」や、内閣不信任決議案を巡る与野党の攻防に「与党が数の力で押し切った」などと冷めた目を向けた。7月21日投開票が決まった参院選については「生活者の視点を重視してほしい」と願う声があった。

 老後に夫婦で2千万円の蓄えが必要と試算した金融庁金融審議会の報告書。その報告書を「政府の政策スタンスと異なる」などと受け取らなかった麻生太郎(あそうたろう)金融担当相の姿が、宇都宮市平松本町、大学4年河崎美里(かわさきみさと)さん(21)にとって「はぐらかしている」ように映ったという。

 野党が追及する様子をニュースで見たが、「野党がどれくらいの力を持っているのかよく分からない」。「国会を見ていても、与野党が切磋琢磨している印象を持てなかった」と振り返った。

 25日の衆院本会議では、立憲民主など野党が提出した安倍内閣に対する不信任決議案が、反対多数で否決された。那珂川町馬頭、会社役員桧山真(ひやままこと)さん(53)は「結局は与党が数の力で押し切った印象だ」と冷ややかに受け止める。

 「国会周辺で反対派のデモが続く中でも(2015年に)安全保障関連法案は成立した。少数意見は取り入れられないのだろうか」と「安倍1強」が続く国政へのもどかしさを吐露。参院選に「期待することは特にない」としつつ「投票には行くつもり。権利でなく義務だと思っているから」と話した。

 野木町友沼、染色作家川元由美子(かわもとゆみこ)さん(64)も「不信任決議案がいくら出されても、けん制力にならないのが残念だ」と話す。

 今国会を振り返り「一般の人が安心して生活できる世の中になるような政権運営をしてほしい」と注文。参院選では「市民の意見が反映されるような結果になってほしい」と期待を込めた。