圧倒的なボリュームにまず驚く。とんかつ定食(1千円)は丼ご飯にミニラーメン(またはみそ汁)、小鉢、おしんこ、デザートが付き、メインのとんかつは皿からはみ出しそうだ。

 箸をのばして、また驚く。肉は衣と一緒にサックリと箸で切れる柔らかさ。口に運ぶと衣の軽やかさと肉のうま味が繊細なハーモニーを奏でる。

 肉は長く取引して信頼できる業者から仕入れる群馬・赤城豚。店主の石田武弘(いしだたけひろ)さん(48)自ら状態をチェックし、納得できない肉は使わない。

 口の中に広がる繊細なハーモニーは「季節や天候によって、油や揚げ加減を変える」という細やかなこだわりが生み出している。石田さんは「自分の子どもに食べさせるようなつもりで、仕事は丁寧にやっている」と話す。

 先々代が戦前にラーメンなどを出す中華食堂として開店し、先代がとんかつを提供し始めた。今もメニューはラーメン(500円)などの中華系も豊富にそろえる。

 腹は満たされても、揚げ物にありがちなしつこさは皆無。最後の一切れまで、サクッと軽やかなとんかつなのだ。

 ◆メモ 足利市葉鹿町484。午前11時~午後1時45分、同5時半~8時45分。木曜定休。(問)0284・62・0204。