あん肝とみその絶妙なバランスで調合されただし汁が、白い湯気を上げながらあんこうの身と新鮮な野菜のうま味を引き出す。ひと口すすった瞬間の、まろやかで深みのある味わいは忘れられない。

 「あんこう鍋(味噌(みそ))」(1人前税別2500円)は、親方の森哲也(もりてつや)さん(60)が何年もかけて完成させた。だしのあん肝はからいりしてから、みそと合わせる。「これなら臭みがないでしょ」。確かに。「ご飯に合う」と、締めはおじやでいただく客も多いという。

 「酒の肴(さかな)のうまい店」を掲げる「新八」は、哲也さんが20代のとき師匠から引き継いだ店。今は息子で店長の祐亮(ゆうすけ)さん(37)と2人で厨房(ちゅうぼう)に立つ。新鮮な魚料理を売りに、天然物を常に15、16種類取りそろえ「本物をリーズナブルに提供する」のがモットーだ。

 刺し身も焼き魚も豊富にあるが、寒い夜を乗り越えるためのごちそうなら、やはり鍋。一部を除き各種1人前から注文できる。好みや予算に応じて作ってくれる“裏鍋”もあるという。つまみに人気の「鶏つくね」(380円)や「自家製さつま揚げ」(580円)も合わせれば、身も心もほかほかに。

 ◆メモ 小山市宮本町3の6の24。午後4~10時(ラストオーダー)。日曜定休。予約がお勧め。(問)0285・23・5527。