カーボロネロ、コールラビ、カリーノケール…。何の名前か分かる人はかなりの野菜通だろう。農産物直売所には最近、こうした耳慣れない西洋野菜が数多く並ぶ▼大規模農家が増える中、価格で太刀打ちできない小規模農家が差別化を図るため、庭先などで少量栽培しているのだそうだ。宇都宮市石那田町の高橋美月(たかはしみづき)さん(46)も5年ほど前に始めた▼ほぼ無農薬で、試行錯誤の日々。黒キャベツと呼ばれ、球状にならないカーボロネロを収穫しながら「今は楽しいと言うより、虫との闘い」と笑った。ただ食べ方や味のイメージが湧かなければ、消費者の手は伸びない▼農家の挑戦を購買につなげ、励みにしてもらおうと、直売所「あぜみち」は今月から毎週木曜の午後、宇都宮市の上戸祭店でこれらを使った料理教室を開いている。名称は「30分で晩ごはん」。会費は500円にとどめた▼参加しやすい設定で、野菜への抵抗感を払拭(ふっしょく)させたい思いがにじむ。先日、教室をのぞいた。ボルシチで知られるビーツをレタスなどと一緒に皿に盛り、豚しゃぶサラダに仕立てていた▼ゆでると鮮やかな紫色になる地元産ビーツは予想に反して癖がなく、カブのような味わい。確かに簡単で、レパートリーが広がった。ちょっとしたアイデアで地産地消が進み、食卓も農家の懐も豊かになる。