ヤマ場を越えたということだろうか。2020年東京五輪の実施競技から除外される恐れがあったボクシングが存続される見通しとなった。

 ただ、完全に危機を脱したわけではない。日本スポーツ協会は23~26年に開催される国体の実施競技を協議し、ボクシングを隔年実施とすると決定。本県では作新学院高監督が体罰などのパワハラを理由に1年間資格停止の処分を受けた。

 ボクシングは「悪」なのか。これまでの取材を振り返ると、そうは思えない。選手が厳しい練習や減量を乗り越えてリングに立ち、技術を戦わせる姿には心を揺さぶられる。さらにボクシングとの出合いで「いじめ」や病気などの困難を克服できたという話を何度も聞いた。

 昨年度、県ボクシング連盟が主催した教室の参加者は2千人以上。初心者でも安全に楽しめる環境を整備できれば生涯スポーツとして定着する可能性はある。

 選手の人間育成に力を入れ、22年とちぎ国体で競技の価値をアピールできるか。未来を懸けた県連盟の挑戦を見届けたい。