「渡良瀬の清らき夢がここにあり」。宇都宮市出身の作家、故立松和平(たてまつわへい)さんが店舗を評した色紙が飾られる。わたらせ渓谷鉄道の通洞駅から徒歩数分。玄関をくぐると、安らぎの空間が広がる。

 「地域内外の人が親密な関係を築ける場」を目指し、オーナー神山栄子(かみやまえいこ)さん(76)が1991年に開店した。地元の足尾焼をはじめとした芸術の発信にも力を入れており、店内に多くの作家の作品が並ぶ。

 夫の故英昭(ひであき)さんはNPO法人「足尾に緑を育てる会」初代会長。立松さんは同会の活動や英昭さんとの縁で常連客だった。「わっぺい(和平)さんはカウンターに座り取材対応などでいつも忙しそうで、とつとつと話す姿が印象的だった」と神山さんは振り返る。

 豊かな自然が生み出す足尾の水で入れたコーヒーとチーズケーキのセット(税込み550円)や、お手製のチョコパフェ(同550円)のほか、“おふくろの味”が楽しめる小鉢が付いた唐揚げランチ(同750円)などが人気だ。

 神山さんは「おいしい、と言ってもらえることが一番うれしい。健康に気を付けて、できる限り続けたい」と笑顔で話した。

 ◆メモ 日光市足尾町赤沢12の2。午前10時半~午後9時。火曜定休。(問)0288・93・3580。